両県の伝統を受け継ぎ

新潟県と長野県の県境に位置する「とみざわ」。県境の特製を活かし、つなぎには長野県飯山市の特徴オヤマボクチ（山ゴボウ）と、新潟県小千谷市の特徴ふのりを混ぜ込んだ蕎麦を提供。オヤマボクチは、一代目店主の父が自家栽培したものを使用。ふのりの滑らかさと、オヤマボクチの歯応えの良さは他では味わえない。時期によってダシを変え、本節、亀節、宗田節に、冬時期には昆布を追加。夏の時期には塩分を強めにしているとか。関西風のつゆは、平打ちの麺とよく絡む。地元提携農家が丹精込めて育てた舞茸は、ジューシーで肉厚。まるで肉汁かのように、舞茸からうま味の汁が溢れ出す。こねる・打つ・切る、全て手作業でしているからこそ、数量限定になってしまう「とみざわ」の蕎麦。開店待ちの列が、旨さを物語っている。