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県内外から集まる
実家みたいな「宮島の湯」

新潟の銭湯特集 #09

SPOT 2018.5.29

古きよき新潟の銭湯をご紹介します。

お風呂のない家なんてほぼ皆無、バストイレ別のアパートも当たり前。そんな時代だからこそ、たまにはちょっと気分を変えて、昔ながらの銭湯に行ってみるのはどうでしょう。ふと空を見上げたとき、あれ?何の煙突だろう、と思うことはありませんか? 実は意外と知られていない、町の銭湯。昔は、風呂桶を片手に、家族で通っていた、そんな銭湯。「神田川」の歌詞にもあるように、一緒にでようねって約束したのに待ちぼうけをくって寒い思いをした記憶も。そこには、いつものバスタイムとは違った時間が流れています。Najilaboでは、「新潟の銭湯」を、一軒ずつ月イチペースでお届けしていきます。

実家のように迎えてくれるから、また来ようって思うんだ。
MIYAJIMANOYU

県下有数の工業都市として栄えた三条市にある「宮島の湯」は、まるで実家のようにいつでも出迎えてくれる雰囲気のある銭湯。老若男女問わず、さまざまな方が入浴に訪れます。しかし話を聞き進めてみると、驚くことに近所の方よりも、加茂、田上、下田などちょっと離れた場所や県外から来る方が多いそう。同じ三条市内にあるキャンプ場「Snow Peak Headquarters」に宿泊しているキャンパーや、ロードバイクでサイクリングや旅をしているような方もよく目にするんだとか。年に1~2回訪れ、まるで実家に帰省するかのようだ。

夫婦二人三脚で、かれこれ50年以上。

六代目店主・宮島高さん(77歳)と智子さん(74歳)が営む「宮島の湯」。今何代目ですか?と質問を投げかけると、「たぶん六代目だと思うんだが…」と曖昧な答えが返ってきた。明治創業とは把握しているものの、100年以上も続く老舗が故にちょっと分からないんだとか。ちなみにこの二人は、窯場と番台を交代で担当しているので、必ずどちらかには会うことができる。二人の明るさと、三条気質なのかチャキチャキした雰囲気が余計に実家に帰ってきたような気持ちにさせてくれる。

超音波風呂、気泡風呂、薬湯風呂の3つの浴槽がある。特に薬湯風呂にはこだわりがあり、季節によってヨモギやドクダミを採ってきて網に入れて湯に浮かしている。常連さんから、自宅でなりすぎて困っているから使って欲しいと大量の柚子を提供されたりしたこともあるんだとか。夫婦で青森に旅行に行った時も、たくさんのリンゴをもらい、湯に浮かべて林檎風呂にしたんだとか。その時は、お客さんがリンゴをかじったりして大変だったことは、内緒の話。

DETAIL

宮島の湯

みやじまのゆ

三条市

  • 三条市田島2-12-2
  • 0256-34-0273
  • 15:00-23:00

お店の備品

  • ○ドライヤー
  • ○タオル(販売/レンタル)
  • ○シャンプー、リンス、
     ボディーソープ(販売)
  • ○マンガ、新聞
  • ○ドリンク
  • ○ロッカー
  • ○体重計
  • ○マッサージチェアー

スーパー銭湯や日帰り温泉などの陰に隠れがちな昔ながらの「銭湯」。夕方に暖簾をくぐって入ると、お風呂から上がったときには真っ暗になっていたりして、その町の景色の変化も含めて楽しめたり。ぽかぽかの身体で、ご近所を散歩しながら家に帰ったり。ぜひ皆さんも、銭湯の楽しさ、再発見してみてください。次回もお楽しみに!

EDITOR IN CHIEF
SHOTA KONDO

近藤翔太

普段はシャワー派です。とかいいつつも、大きな風呂は大好きです。でも、熱いお湯にさっと浸かって終わりの、カラスの行水タイプ。この特集を機に、新潟の銭湯を制覇しようかなって企んでみたりして。銭湯一人旅なんていいかも。

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