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85歳のキヨさんが営む
西区唯一の銭湯「旭湯」。
新潟の銭湯特集 #04
SPOT 2017.12.25
古きよき新潟の銭湯をご紹介します。
お風呂のない家なんてほぼ皆無、バストイレ別のアパートも当たり前。そんな時代だからこそ、たまにはちょっと気分を変えて、昔ながらの銭湯に行ってみるのはどうでしょう。ふと空を見上げたとき、あれ?何の煙突だろう、と思うことはありませんか? 実は意外と知られていない、町の銭湯。昔は、風呂桶を片手に、家族で通っていた、そんな銭湯。「神田川」の歌詞にもあるように、一緒にでようねって約束したのに待ちぼうけをくって寒い思いをした記憶も。そこには、いつものバスタイムとは違った時間が流れています。Najilaboでは、「新潟の銭湯」を、一軒ずつ月イチペースでお届けしていきます。
スーパーレトロな銭湯、「旭湯」
ASAHIYU
旭湯は新潟市西区で唯一の銭湯なんです。まだ新潟市と合併前の内野村だった頃から営み、昭和28年に発生した内野の大火では、全焼の憂き目を見ました。当時、家庭には風呂などなく、街の銭湯は生活には欠かせない場所でした。そこで、立派な建物を建てるよりも、復旧を優先し、湯船が1種類の銭湯としては比較的コンパクトなシンプルな造りになりました。今となっては、歴史を刻んだ外観をはじめ、湯船、下駄箱などが良い味を出し、近年稀に見るレトロな空間となっています。
看板娘は、朝妻キヨ85歳。
「昔は大食いで、早食いだったんだて」銭湯の話だけでなく、自身の昔話を滾々と語ってくれた、御年85歳の朝妻キヨさん。数年前に旦那さんが倒れて以来、お友達たちに助けられながら銭湯を切り盛りしているファンキーなおばあちゃん。取材中には、タフマンをグビグビ飲みながら、「おめさんも何か飲めさ」と缶ジュースを5本もくれました。お友達たちが掃除をしてくれたり、買い物をしてくれたりと、周りにたくさん助けてもらっているからと、死ぬまで続けるんだと毎日深夜まで頑張っているそうです。
「超音波気泡風呂」が楽しめる深い浴槽は、トルマリン天然石で作られています。お湯の温度は一般的な温度よりも高く45~6℃と、市役所に熱すぎるとクレームが届いてしまうほど。しかし、常連さんは熱いのが好きだからと、温度は絶対に変えません。ガス炊きしてお湯は塩素をしっかり入れ、常に菌がないよう清潔なお湯にしています。湯上りには、キヨさんお気に入りのタフマンを筆頭に、缶ジュースが100円で販売されているので、湯冷ましにどうぞ。
DETAIL
旭湯
あさひゆ
新潟市西区
- 新潟市西区内野町1072-2
- 025-262-4084
- 14:30-24:00
お店の備品
- ○ドライヤー
- ○貸しタオル
- ○シャンプー/石鹸(貸出)
- ○スポーツ新聞、新聞
- ○ドリンク(ジュース、栄養ドリンク)
- ○体重計
スーパー銭湯や日帰り温泉などの陰に隠れがちな昔ながらの「銭湯」。夕方に暖簾をくぐって入ると、お風呂から上がったときには真っ暗になっていたりして、その町の景色の変化も含めて楽しめたり。ぽかぽかの身体で、ご近所を散歩しながら家に帰ったり。ぜひ皆さんも、銭湯の楽しさ、再発見してみてください。次回もお楽しみに!
EDITOR IN CHIEF
SHOTA KONDO
近藤翔太
普段はシャワー派です。とかいいつつも、大きな風呂は大好きです。でも、熱いお湯にさっと浸かって終わりの、カラスの行水タイプ。この特集を機に、新潟の銭湯を制覇しようかなって企んでみたりして。銭湯一人旅なんていいかも。