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バットマン リターンズ

MOVIE 2018.12.10

バットマン リターンズ

アメリカ映画(1992年)
監督:ティム・バートン
出演:マイケル・キートン、ミシェル・ファイファー、ダニー・デヴィート

非リア充に捧ぐモノトーンなクリスマス映画

もうすぐクリスマスですね。クリスマス映画は色々あるけど、ハッピーなものが多いのではないでしょうか?でも、一人ぼっちでクリスマスを過ごす「非リア充」の身には、むしろ淋しい思い出となるもの…。そんな「非リア充」の方々にお勧めしたいのが「バットマン リターンズ」。クリスマスのゴッサムシティを舞台に、キャットウーマン、ペンギンといった怪人たちとバットマンの戦いが繰り広げられるストーリー。この作品に登場する主要キャラはみんな「非リア充」です。ペンギンは生まれた時から畸形で凶暴な性格だったため、持て余した両親からクリスマスイブに川へ捨てられます。流れ着いた動物園のペンギン館で育つうちに、凶悪な犯罪者に。幸せな親子に復讐するため、クリスマスイブに全ゴッサム市民の第一子誘拐を企てます。でもその一方で怪人ペンギンのファッションが自分を捨てた父親とそっくりだったり、愛車「ダックモービル」がアヒルの玩具にそっくりだったり、そんなところに親の愛情や幸せな幼児期への憧れが垣間見え、「非リア充」っぷりが際立っています。キャットウーマンは実業家マックス・シュレックの秘書だったのですが、重大な秘密を知ってしまい、口封じのためビルの窓から突き落とされます。奇跡的に命をとりとめたものの精神に破綻を来し、犯罪者キャットウーマンとして夜の街に繰り出すようになるのです。その目的は上司マックスへの復讐ですが、実はキャットウーマンの胸の内にはマックスに対する恋心が…。そして、主人公のバットマン。彼もまた幼い日に両親を亡くし、悪への復讐のために幸せな生活を捨てた「非リア充」です。この三者は互いによく似た部分を持っていて、だからこそ互いのことが理解でき、愛憎を抱きあっているのです。ところでキャットウーマンに心惹かれるバットマンですが、最終的には悲しい結末が…。モノトーンな主要キャラクターたちと一緒に過ごす「非リア充」なクリスマス、あり?なし?