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MOVIE 2018.9.3
ライフ・オン・ザ・ロングボード
日本映画(2005年)
監督:喜多一郎
出演:大杉蓮、大多月乃、小栗旬
哀愁にじむ中年男のサーフムービー
僕は俗にいう丘サーファー。なぜなら、日本海でのサーフィンは冬がメイン。夏は波が立ちにくく、いい波に乗れないので、新潟のサーファーたちは冬のサーフィンを楽しんでいます。でも、寒さに弱い僕は、夏(もう寒いから無理ってなるまでの10月くらいまで)にしかサーフィンをしません。暖かいときに、ゆったりと乗りたいから。サーフィンをしているって話になると大概の人は、カッコイイねと言ってくれますが、実際、ちゃんと板に乗れるまでは見るに堪えない状況。まぁみんなそこを乗り越えてサーフィンを楽しむようになるのですが。今回ご紹介する映画は、定年後に突然サーフィンを始めた大杉蓮演じる中年男性・米倉一郎の物語。三年前に妻を病気で亡くし、長女は嫁いで、次女は就職活動で独りぼっち。ある日、海沿いをとぼとぼと散歩していると、青春時代にちょっとだけしてみたロングボードのことを思い出す。そして当時、妻に言われた「カッコイイ」って言葉が頭をよぎり、何故だか単身、種子島へと旅立つ。しかし運動不足のおじさんがいきなりサーフィンなんてやれるわけもなく。そこで出会ったサーファーたちとの島生活と練習の様子が主に描かれています。ストーリーは単純だけれども、島のゆったりとした雰囲気に、盛り上がりがなくともまったり観ていられる映画。代役なしでサーフィンに初挑戦した大杉蓮。サーフィンの練習シーンは演技ではなく、実際に乗れなくて頑張っているんだなと思うと、なんだか可愛らしいです。定年までまだ長い時間があるけれど、働き終わったらゆったりとした島で生活するのもいいかな。そんな感想でした。